2013-01-01から1年間の記事一覧

師走らしい帰り道で

平日の仕事が年末の山を越えて、早く帰ったりできるようになった。帰り道、大きな国道の街路樹の剪定に出くわした。日はいくらか傾いてた。5〜6mほどの小さなイチョウに3人もの作業員がかじりついている。そんなのが何本も、尋常でないせわしなさで。彼らが…

眠前に

悲鳴への罵声。既成事実としての新しい秩序。明朗にして快活な脅迫。無数にある、たった一つの上手いやり方。無内容な号令。可塑性のある過去。にやけ顔の弁明。訳知り顔の沈黙。読経。痴れ者じみた説教。分別くさい嬌声。高らかな告白。止まらぬ咳、打ち鳴…

非自発的朝型生活

理由はよく分からないが、日に日に目覚めが早くなる。最近は遅くとも4時台には起きている。夜明けを毎日見ている。早期覚醒とかいうやつかもしれないが、寝つきは今までになく良い。不眠傾向がおさまったら、こう振れてくるとは。 困るのは、出勤を控えては…

鮫が怖い

今年はどこにも泳ぎにいかなかった。正直にいうと俺は水が怖い。溺れない程度には泳げるが、大きな水たまりが怖い。もっとはっきり言えば、大きな水たまりにいるであろう大きな水棲生物が怖い。鮫が怖い。 昨夜、久しぶりに鮫の動画をいろいろ見た。やはり…

僕らはバスに乗った

後ろの座席から眠ってる顔を見てた。また一緒に観光バスに乗るとは思わなんだ。別れた日も、僕らはバスに乗った。隣に座りたいなと思ったら、目を開けた。ほんの少しだけ笑って、窓側の席に移った。間にさりげなく肘掛けを下ろすことを忘れなかったけれども…

キンモクセイと平穏

気候がよいからだろうか、頭の中が比較的静かだ。あまり怒ったりせずへこへこしている。努めてではなく、ごく自然に。その代わりというか、仕事以外では返事もしない。店の人には以前よりも礼を言う。夜風がまったくいい感じだ。キンモクセイの匂い。できれ…

宇治川らへんで

忙しくなり、暑さが去ってもスケッチが再開できなかった。きのう、仕事のあと宇治川に寄った。気候は素晴らしかった。いつもスケッチしている場所は、台風の泥と、シーズンなのかやたらに多い釣り人たちとで諦めざるを得なかった。そろそろ別の場所も探さな…

雨の宇治川

雨続きで、洗濯ものが溜まって困る。今日は仕事を早く終えた。その時点では晴れ間が見えた。耐え難い眠気に打ち勝って、いつもの宇治川へ足を運んだ。おれは夜は寝られないくせに、日のあるうちはずっと眠い。平常業務は立ち仕事だが肉体労働ではない。しか…

オーギュスト・ブランキ『天体による永遠』随想

このようにして我々の一人一人は何十億という分身の形をとって無限に生きてきたし、生きているし、生き続けるであろう。19世紀フランスの革命家、オーギュスト・ブランキの『天体による永遠』を読んだ。生涯の大半を獄中で生きた革命家の最後の著書なのに、…

Insomnia, nightmare, and meaning

さて、夜である。出て行こうか、行くまいか。いずれにせよ、今夜は眠られぬものと覚悟せよ。埴谷雄高Twitter / haniya_yutaka: さて、夜である。出て行こうか、行くまいか。いずれにせよ、今夜 ...夏の現場シーズンが終わり、今日から平日の仕事が始まった。…

suitor to a season (summer)

ずっと付けっぱなしのクーラーを、ふと我慢してみた。俺の部屋は五階だから、風はよく通る。外はそこそこ涼しいようなのだが、室温計が32℃から1ミリも動かない。 俺はいま、エレベーターもない五階に住んでる。一日熱せられた屋根が冷めないのだろう。屋上に…

俺はソイ派

身体の疲れが抜けない。171cm54kgの俺の身体には重作業はいつもぎりぎりだ。激しいのが3日続くと、半日以上寝込む。うちの親方のやり方が、3日働いて1日休むという昔の職人のスタイルだったからかもしれないが。このところ、食事は、いっしょに仕事をしてた…

ただの一日、34回目の

たまたま、行けばやることが方々にあった。汗と泥まみれの日々。ここしばらく、労働しながらあちこち泊まり歩いている。剪定、工作、解体、搬入、掘削、設置…どれも別に上手くはない。俺はひょろひょろで腕力もない。そういうのにほんの少し慣れてるだけだ…

土間、切腹、はたらくくるま

また俺は批難されているらしい。こうなったのはぜんぶ俺のせいであるらしい。なんのことだか俺にはちっともわからないが、強い不満と敵意を、誰もが俺に抱いているのは確かだ。はいはい、そうっすよ。悪いのは全部俺っすよ。俺は破れかぶれになる。ざけんな…

Pass to the usual nightmare

俺は追われる。命を狙われている。俺を追う奴は、ダースベイダーに似た黒い甲冑の奴、ヘルレイザーのピンヘッドの釘の代わりに、千切った和紙をびっしり顔面に貼ったような奴など。細部は一定しないが、大抵わかりやすい人型をしている。以下、魔王と書く。…

俺の小屋と柵と猛獣

その場で、なぜうまく言い返せないのだろう。そのせいで、そのあと何日も俺は苦しむ。怒り悲しみは身体に悪いし、仕事の邪魔をする。本すら落ち着いて読めやしない。問題 感情は、理性のちっぽけな柵を乗り越えて、俺の小屋を無茶苦茶にする。困る。困るの…

不具合があるからって交換できるわけでなし

俺のつまづきどころ、不具合を列挙する。それぞれに適切な対策があるのだろうが、全て同根のようにも感じる。・計算全般・地図、道・運動音痴、殊に球技・イメージ記憶・碁や将棋の読み、記憶・剪定での枝の読み、記憶・絵を描くとき、線を前持ってイメージ…

The Night Has a Thousand of Eyes

丸くて光るものがダメだったことがある。ある晩、大学からのチャリンコでの帰り、ふとパチンコ屋の壁に並ぶ不恰好にでかくて丸い照明のひとつを見て、なんとも嫌な感じがした。思わず目を逸らしてから、こんなのは馬鹿げてると思った。でも、もう一度見るこ…

徴はいたるところに

俺は呪われている。呪いによって俺は死ぬだろう。呪いから逃れる術はない。呪いの届かない場所はない。その証拠には、呪いの徴(しるし)がいたるところにある。灰皿のなかに転がる吸殻。コップにささる歯ブラシ。昨日脱いだままのズボン…かつてあったものが、…

人間と相似形をなす宇宙に反対する。

1.人には、祈るしかないという局面がたしかに存在する。ごく稀に誰かのことを案ずるときにそう思わされる。がんらい物事はあっさり諦める性質だから、自分の事で祈る事はあまりない。(本当にそうか?)さて置き、祈ることや信じることこそが、人間を人間たら…

死にゆく鹿のために

くたばる 山の中、不具の鹿分かっていたこと 遅かれ早かれ 潤んだ眼玉が最後に残った虚ろで生臭そうな血走った眼玉そこから開ける視界が何かを見つめる意識がもしも鹿に残されたとしてそこに神秘はあらわれるか哀れな鹿を救い給うか 木の根、土くれもはや伸…

近況として

先日急に、七月の一ヶ月間、小さな飲み屋で絵を展示することになった。今はそれに向けた制作をしている。場所は狭く暗く雑然としていて、お世辞にもいい展示空間と言えない。しばらく絵を人前に出すことをしてなかった所に話が来たので、とりあえず受けたが…

食物のこと

暖かい季節は、毎日鍋というわけにも行かないので自炊が面倒になる。春はたいていパスタを食い続ける。菜の花やら春タマネギやら色々うまいからな。これから夏に向けてが自炊生活の難所だが、このところは「肉野菜炒め」で安定している。これは画期的事象で…

ことはじめ

始めにあたって。こどもと絵を描いたり、肉体労働をしたりして京都で暮らしている。何ひとつまともにやりおおせたことがないので、このブログも、いつまで続くかあやしいものだが、始めることにしました。IT音痴、ネット音痴なので、ブログというものの使い…