こぼれる・お酒

ひとり静かに部屋で横たわっているか、どこか外でスケッチでもしている状態が僕の摺り切り一杯で、それ以上に何かが加わると、そのぶんは大体たちまち溢れてしまう。

そこで溢れる気分の量と、僕が自分に流しこむお酒の量は正比例している。点検すれば分かる。

飲むに至る事象は悲喜を問わない。腹が立って飲む。嬉しくて飲む。安心しても飲むし、不安でも飲む。楽しくても悲しくても飲む。しかし、寂しくてというのはない。欠落よりは過剰の感から逃れるためにいつも飲んでいる気がする。

誰にも関わらず、ずっと引っ込んでいられるなら、僕はおそらくお酒を飲まない。純粋にお酒が好きな人はこうではないだろう。

前ほど頼りきりでもなくなった。今日もだいぶ飲んだ。どうでも良い話でした。