2018-01-01から1年間の記事一覧

石蹴りインザ河原オブ賽

賽の河原で。きみが蹴飛ばした石は砂上の楼閣を直撃する。砂上の楼閣という言葉に対して、僕はどうしても砂場で作ったお城をイメージしてしまう。砂なのは基礎のほうだと何度思っても、思い浮かぶのは砂のお城。 いっぽう水のほう−ここは河原だから−では泥船…

こぼれる・お酒

ひとり静かに部屋で横たわっているか、どこか外でスケッチでもしている状態が僕の摺り切り一杯で、それ以上に何かが加わると、そのぶんは大体たちまち溢れてしまう。 そこで溢れる気分の量と、僕が自分に流しこむお酒の量は正比例している。点検すれば分かる…

髪の毛つんつんビジネスおじさん

紙の日経バッサバッサ 髪の毛つんつんビジネスおじさん 足高く組む満員電車 革靴ぴかぴか 顔てっかてか

散らかり頭

絵を描く部屋の床がほとんど全て見えている。この3年ほどなかったことだ。他の部屋はなんとかできても、この部屋は無理だった。去年も一昨年も、描き損じやゴミに埋もれたような状態で描いていた。 手に持ったものをどこにやったら良いか分からないとか、そ…

音とにおいと

梅雨の合間ってことになるのかな。いまはほんとうに素晴らしい気候だと思う。 窓を開けて呼吸していているだけですこし嬉しくなる。外を走る車輌が立てる音もやわらかくて親密なものに聞こえる。 選挙のたびに票を入れてる政党の街宣車とか、バカでかいバイ…

夕立ち

疲れたバスが止まる直前、外が白く光った。 降りたら滝みたいな雨が降り出した。 少しまてば弱くなるさね。そんなひとたちがバスを降りてもぎゅうぎゅうで狭いゴムの屋根の下。 近すぎだ、おまえら。おれが近すぎる。 歩くたびに靴ががぽがぽ言った。いちど…

水溜り

些細のことでその日の残りを捨ててしまいがちだ。 自分が飲む酒のほとんどがその手っ取り早い手段にすぎないと気づいてからは、とりあえずひとりでは飲まないように、どちらかといえば、あるべき望ましい姿勢としては、程度には気をつけているけれど、酒みた…

貧すれば

電車では人を押さないように避ける。スーツ着た坊やのリュックサックや、鼻先で揺れる威張ったおっさんの肘で真直ぐ立てなくなる。 重かろう。疲れていよう。体勢よりは顔を守るために吊革に掴まる。イヤフォンで耳を塞ぐ。 レジではイヤフォンを片方外す。…

平穏不安

日差しがずいぶん春らしくなっている。この季節はしんどくなりがちだ。どこにも行くところがなかった春のことも思い出すし。 この冬はあまり落ちこまなかった。なんだか冬を越した気がしない。 知らぬ間にまた何かやらかしてやしないか。 これからなにかひど…

わからなさ。週末。

異常無し

今週の仕事、だいたい良し。来週の予定、たぶん良し。 見直しの見直し、やるのが僕ではしょうがない。 振り返ってー!帰りの挨拶!虚空に向かってー!なんとなーく黙礼!これは剣道や空手道場の名残り。 向こうにまだあと数人。家族もあるだろうに。よく知ら…

天使インマイアイズ

畳に寝転がって天井の蛍光灯に目をやると、白い覆いのなかに羽虫の死骸があるのとキラキラ光るものが動き回るのが見えた。 https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ ブルーフィールド内視現象これだ。網膜の血流のなかの白血球が見えるらしい。僕はこのキラキラを…

虫の声

本をめくりながら、蝉とか草むらの虫が鳴いてるなあと思っていたが、よく考えたらいまは真冬だ。ちなみにうちは五階だ。なにがそう聴こえるのか気になって、部屋をうろうろ。冷蔵庫とエアコンの駆動音の重なりからそんなふうに聴こえるようだった。 いったん…

2018年のヴィクトリー・コーヒー

パンパカパーン! 「…発表!発表!! …偉大なる兄弟と党の指導、そして同志のたゆまぬ努力のもと品質が飛躍的に向上!それにともない実質的増産に成功! …我らが潤沢省の〇〇同志は、本日の定例会見においてヴィクトリー・コーヒーの配給量を来月から90gに、サ…

お正月 VS 2年前

割と嫌がってみせたのに、それでも友人が来るというので今日は主に家の掃除をしていました。気を使うような相手でもないけれど、うちは基本的に非人道的レベルで散らかっているのでこういうことはとても面倒です。この年末年始はそれをだいぶ整理した。つい…