散らかり頭

絵を描く部屋の床がほとんど全て見えている。この3年ほどなかったことだ。他の部屋はなんとかできても、この部屋は無理だった。去年も一昨年も、描き損じやゴミに埋もれたような状態で描いていた。

手に持ったものをどこにやったら良いか分からないとか、それを収めたい先が塞がっていたりするたびに苛立ちのあまり叫び出しそうになったり震えがきたりして作業を中断したので、たかが六畳間を片付けるのに数日かかった。

 

さて、久しぶりに物は片付いた。だのに期待したほどすっきりしないなと思ったら、床を覆う白いゴムシートに散らばった絵具の汚れのせいだった。

固まった絵具を剥がしたりテレピンで溶かして拭きながら、ずいぶん長いあいだ、このていどのこともできなかったんだなと思った。