まだ仕事しとるべき モニターでは、さっきまで我らがアレックス君が『雨に唄えば』に乗せて老人を蹴り飛ばしてた。映画を借りてくるなんて年に5回くらいです。
ホラーショーな『時計仕掛けのオレンジ』ならもう何度もビディーってるし、ガキの頃に原作も読んだ。そっちには映画ではいっさい説明されないナッドサットの解説があったはずだ。ナッドサットって単語もそこで知ったが、使ったことないし、いまはじめて使ったし、使ってる人も見たことない。そんな言葉存在しないかもしれない。
ガリバーは頭、ディムけるはボケてるの意だったはずだ。だからアレックスの不良仲間のディムってやつは、渾名からしてマヌケ野郎って意味だったと思うけどぜんぶ間違っとるかもしれん。僕はだいたい余計なことしか覚えてないんだが、近頃はそれすらもディムけてる。
今日はもう寝る。駅のTSUTAYAにふらふら入った時点でそんな気はしてた。
