夕立ち

疲れたバスが止まる直前、外が白く光った。

降りたら滝みたいな雨が降り出した。

少しまてば弱くなるさね。そんなひとたちがバスを降りてもぎゅうぎゅうで狭いゴムの屋根の下。

近すぎだ、おまえら。おれが近すぎる。

 

歩くたびに靴ががぽがぽ言った。いちどそうなってしまえば、かえってにこにこした気分になった。

雨は家に着いてすぐ止んだ。洗った靴を干した。また強く降り出した。